こんにちは。ユージーン(@Eugene_no2)です!
私は以前、適応障害で会社を2ヶ月以上休職し、現在では克服しています。
適応障害は、自分自身ではもちろん、時には医者でも、その判断が難しい病気です。
今回は、「もしかして私は適応障害かも?」と迷った時に、まずやってみて欲しい、セルフチェックの方法について書いてみたいと思います。
<適応障害関連記事>
適応障害の記事まとめ
【適応障害闘病記】(私の経験まとめです)
01.適応障害は甘えではありません!!
02.当り外れが多すぎる心療内科の選び方
03.適応障害の人への接し方
04.適応障害とうつ病の違い
05.自律神経失調症、心身症、適応障害の違い
06.適応障害チェックの4つのポイント ⇦今ココ
07.適応障害からの退職、転職、復職
08.適応障害は社会不適応ではない!
09.適応障害の治療方法は?治療期間は?
10.小林悠TBS元アナが適応障害を告白
11.適応障害で労災認定は可能か?
なお、この記事で紹介している内容は、セルフチェックを行うには十分だと考えていますが、実際に適応障害と診断されるには、心療内科医(精神科医)による診察が必ず必要となります。
セルフチェックの上、必要に応じて心療内科を受診するようにしてくださいね!!
スポンサーリンク
目次
チェック1.日常生活や仕事に支障をきたすほどの症状がある
もしこの記事を読んでいるあなたが適応障害かもって思っているとしたら、きっと何かしらの症状をお持ちかと思います。
まずは、症状について、適応障害の診断基準に当てはまるかを確認しましょう!
適応障害の症状には個人差がある
実は、適応障害による症状は、特にこれと決まっているわけではありません。
私の場合は、吐き気、嘔吐、頭痛、頭の中が真っ白になるといった症状でしたが、人により症状は様々です。
合わせて読みたい![]() |
適応障害とは?その症状とは?〜適応障害闘病記1〜 : No.2宣言![]() なぜ人によって症状の個人差が大きいかというと、適応障害が起こるメカニズムと関係… |
身体的な症状では、その他にも下痢、食欲低下、動機、痙攣、不眠など、精神的な症状では、強い不安、気分の落ち込み、無気力などが、多いようです。
また、自暴自棄、自傷行為、暴飲暴食、危険運転、薬物使用などの問題行動が見られる場合もあります。
しかし、「どのような症状が出ているか」は適応障害の診断にはそれほど重要ではありません。
適応障害でなぜ症状が出るかというと、強いストレスを受け続けたことによって、自律神経のバランスが崩れるからです。
つまり、自律神経は体中の機能と深く関係しているため、どんな症状が出てくるかには、個人差があるのです。
日常生活に支障をきたすレベルの症状か?
適応障害かどうかをチェックする上では、症状の強さが重要となります。
具体的に言えば、日常生活や仕事に支障をきたすレベルの症状であるかどうか、がチェックポイントとなります。
例えば、健常な状態でも、大事なプレゼンの前には緊張して下痢を起こす人はいますし、時には誰もが、朝起きて会社に行きたくないなぁ、と無気力になることだってありますよね。
でも、このような人は適応障害という診断には至りません。
健常な人であれば、下痢を起こしても、そのあとプレゼンを遂行することは出来るし、朝方無気力になっても、気合いを入れて通常通り会社に行くことが出来ます。
それに対して、適応障害になってしまった人の場合は、例えば会社への出社が困難になるほどの強い症状が見られます。
私の場合は、会社に行こうとすると強い吐き気に襲われ、どう頑張っても通勤が不可能になり、欠勤せざるを得なくなりました。
また、何とか出社は出来たとしても、仕事中に嘔吐してしまったり、ミーティング中に急に頭が真っ白になりパニック状態になってしまったり。
また、会議での自分への反論に対して冷静に対処できなくなり、普段の自分なら考えられない、攻撃的な態度を取ってしまうようなこともありました。
こういった場合、明らかに仕事に大きな支障をきたしていますから、適応障害の診断に至るレベルの症状だと言えるわけです。
ストレスに不釣り合いなレベルの症状か?
後ほどまた詳しく説明しますが、適応障害は、何らかのストレスが原因となって症状が起こります。
日常生活に支障が出るレベルであると同時に、客観的に見て、原因となっているストレスに不釣り合いなレベルの症状であるか、というのも一つのチェック基準になります。
ひとつ例を挙げるならば、近親者の死です。
家族や親しい友人の死は、とても強い精神的ストレスになります。
激しい気分の落ち込みが続いていたとしても、それが近親者の死別によるものであれば、その症状がストレスに不釣り合いとは判断しない(つまり、適応障害に該当しない)ケースが多いようです。
もし、同程度の症状であっても、例えば部署移動で新しい仕事に馴染めないことが原因であれば、ストレスに不釣り合いなレベルであるため、適応障害と診断しうることが考えられます。
チェック2.環境変化によるストレスが原因となっている
チェック1では症状に目を向けましたが、症状だけでは、適応障害とは診断されません。
日常生活に支障が出るレベルで吐き気があっても、それは胃潰瘍や逆流性食道炎など、別の病気の可能性だってありますよね。
チェック2では、適応障害と診断する上で重要な、原因となっているストレスについて取り上げます。
適応障害は環境変化によって起こる
適応障害というのは、環境が変化し、それによって強いストレスを受けることで起こります。
環境の変化とは、引越し、妊娠、出産、就職、転職、異動、転勤、人付き合いの変化などです。
環境が変化したことによって、新しい環境で受けるストレスにうまく適応できず、日常生活が障害されるのが、適応障害なのです。
適応障害では、環境の変化があってから、3ヶ月以内に症状が出ることが、一つのチェック基準になっています。
逆に言えば、3ヶ月以上、特に何も環境変化が無いにも関わらず、症状が出ている場合には、別の病気を疑ったほうが良いかも知れません。
「五月病」という言葉がありますが、あれも大学の新入生や、新入社員が、4月から始まった新しい環境に対応できずに症状が現れたとすると、適応障害である可能性も考えられます。
原因となるストレスがはっきりとしている
また、適応障害の場合、原因となる環境変化やストレスが何であるか、はっきりとしているのも特徴の一つです。
適応障害になった本人が、「あの環境変化から体調がおかしくなった」と自覚できているのです。
ちなみに私の場合は、明らかに会社内での異動(役職変更)が原因でした。
与えられた新しい仕事になじめず、苦しみ続けた結果、適応障害を発症してしまったのです。
チェック3.ストレスから離れれば、症状は改善する
環境変化によるストレスが原因となるのが適応障害ですが、その一方で、原因となっているストレスから離れれば、比較的速やかに症状が改善する、という特徴があります。
私の場合は仕事のストレスが原因でしたが、症状が出始めた初期は、休日に症状が出ることはありませんでした。
また、朝方強い吐き気に襲われ出社困難となり、その日は会社を欠勤することが決まると、徐々に症状は治まっていき、午後には、今日はなんで休んでるんだっけ?と思うほどに元気になっていたりしました。
原因となるストレスがはっきりしていて、かつそのストレスから離れれば、症状が改善するかどうか、というのが3つめのチェックポイントです。
また、物理的にストレスから離れることが出来ない状況であったとしても、そのストレスから解放されれば、確実に症状が改善の方向に向かうことが予測できるのであれば、その場合でも基準を満たすようです。
なお、診断基準上は、ストレスから離れると、「その後6か月以上症状が持続することはない」とされていますが、実際にはもっと早く改善すると思います。
症状が改善しない場合、うつ病の疑いも
もし、ストレスから離れることが出来ても、激しい気分の落ち込みや無気力状態が続くなど、症状の改善が見られない場合は、適応障害ではなく、うつ病にまで進行している可能性が高くなります。
ぜひ、一刻も早く心療内科(精神科)の受診をオススメします。
適応障害とうつ病の違いについては、こちらの記事に詳しくまとめています。
合わせて読みたい![]() |
適応障害とうつ病の最大の違いは症状の持続性 : No.2宣言![]() 適応障害とうつ病の最大の違いは、その原因となっているストレスから離れても症状が続くのかどうか、という… |
チェック4.他の病気の所見が見られないこと
最後に、適応障害の診断基準の一つに、「他の病気の所見が見られないこと」というのがあります。
つまり、他の病気の診断基準に該当する場合は、そちらの病気の診断を優先させる、ということです。
例えば、内科や脳外科などで検査をした結果、何かしらの異常が見られる場合は、適応障害ではなく、そちらの診断が優先となります。
また、心療内科や精神科でも、うつ病や他の所見が見られる場合は、適応障害とは診断されません。
もちろん、他の病気の所見が見られるのであれば、それはそれで問題ですので、きちんと治療が必要なことは言うまでもありませんが。
スポンサーリンク
適応障害 = なりやすい性格 × 環境
さて、ここまで説明してきた、適応障害かどうかをセルフチェックするための、4つのチェックポイントのおさらいです。
- 日常生活や仕事に支障をきたすほどの症状がある
- 環境変化によるストレスが原因となっている
- ストレスから離れれば、症状は改善する
- 他の病気の所見が見られない
自分は適応障害だと思った方はもちろん、あやしい、微妙だ、と思った方もぜひ一度、心療内科を訪ねてみてください。
別の病気が見つかる可能性もあります。
ただし、心療内科には、儲け主義のハズレ医師も多いので、予約する前にぜひ、こちらの記事を参考にしてください。
合わせて読みたい![]() |
【心療内科の選び方】経験者が教えるハズレ医師で消耗しない方法 : No.2宣言![]() まともな心療内科医に出会えず、「ハズレ」の心療内科によって苦しんでいる… |
最後に、適応障害になりやすい性格について、補足をしておきたいと思います。
適応障害は環境変化によって起こると説明しましたが、実際には性格と環境の掛け算と考えると分かりやすいと思います。
世の中には、適応障害になりやすい性格の人と、なりにくい性格の人がいます。
かと言って、なりやすい人が全員、適応障害になるわけでも無ければ、なりにくい人が100%適応障害にならないというわけでもありません。
それは、適応障害の引き金となるのは、環境の変化だからです。
セルフチェックで、適応障害には全く当てはまらないと思った方でも、ぜひ自分が適応障害になりやすい性格かどうかを知っておくことは重要です。
こちらの記事に、なりやすい人の性格的特徴を詳しくまとめていますのでぜひご覧ください。
合わせて読みたい![]() |
適応障害になりやすい人の性格特徴〜適応障害闘病記3〜 : No.2宣言![]() 多くの人が抱いている「適応障害になりやすい性格」に、誤解がある… |
<適応障害関連記事>
適応障害の記事まとめ
【適応障害闘病記】(私の経験まとめです)
01.適応障害は甘えではありません!!
02.当り外れが多すぎる心療内科の選び方
03.適応障害の人への接し方
04.適応障害とうつ病の違い
05.自律神経失調症、心身症、適応障害の違い
06.適応障害チェックの4つのポイント ⇦今ココ
07.適応障害からの退職、転職、復職
08.適応障害は社会不適応ではない!
09.適応障害の治療方法は?治療期間は?
10.小林悠TBS元アナが適応障害を告白
11.適応障害で労災認定は可能か?
適応障害に関する専門的な本としては、こちらが読みやすくオススメです。
適応障害で休職中に読んで感銘を受けた本です。
こちらは主に「復職後」の働き方について。適応障害の方も参考になります。