こんにちは。ユージーン(@Eugene_no2)です!
現在、「日本の女子学生の13%が援助交際経験」というオランダ人のブキッシオ氏の発言が物議をかもしています。
既に発言は撤回されたそうですが、そもそも援助交際を経験した学生の割合なんてどうやって調査するの?と疑問に思う方もいると思います。
だって、「あなたは援助交際したことがありますか?」って聞かれて「はい」なんて正直に答えるわけがありませんよね(笑)
でも、実は限りなく実態に近い割合を算出する調査方法があるんです。
今回はそんな調査方法を分かりやすくご紹介します。
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正直に答えられないアンケート
援助交際に限らず、「はい」と正直に答えられないような内容の調査というのは存在します。
例えば、禁止薬物の使用実態や、未成年の喫煙実態に関する調査などです。
未成年に「あなたはタバコを吸ったことがありますか?」と言って、正直に答えるわけがありません。
仮に調査員が「親や先生には内緒にするから」と前置きしたとしても、約束が破られるリスクがありますから、やはり正直には答えづらいものです。
ではこのような場合、どんなやり方で調査が行われているのでしょうか?
援助交際の実態を調べるには?
※ここから紹介する方法は、調査としての一般論であって、冒頭に挙げたブキッシオ氏の発言の根拠とは関係ありません。
例えば、女子学生100人に対して、援助交際経験の有無を調査するとします。
繰り返しになりますが、単純に聞いても、正直に答えてはもらえません。
そこでまず、事前に女子学生100人に対してくじを引いてもらいます。
学生が引くくじには、次のAとBの2種類があります。
つまり、くじAは正直に答えてください、というもの。
くじBは、正直に答えず、必ず「援助交際を経験したことがある」と答えてください、というものです。
ここで大事なことは、各学生がどちらのくじを引いたのかは、調査員には分からないようにするのです。
そうすることで、学生が「援助交際をしたことがある」と答えたとしても、それがくじAを引いて答えたものか、くじBを引いて答えたものかは調査員には分からないため、学生は正直に答えることが出来る、というわけです。
援助交際の経験率を計算してみる
では、この調査でどうやって援助交際の経験率を計算するかについて、説明します。
まず、あらかじめくじAとくじBの割合を決めておきます。(今回はくじAが80%、くじBが20%とします。)
すると、100人うち、80人は正直に回答し、20人は全員「援助交際の経験がある」と答える事になります。
ここで、アンケートが次のような結果であったとします。
・援助交際経験がある 25人
・援助交際経験はない 75人
このとき、援助交際経験があると答えた25人うち、20人はくじBの回答者ですから、くじAの回答者は25人‐20人=5人ということになります。
つまり、くじAを引いて正直に答えた80人のうち、5人が「援助交際の経験がある」と回答したということ。
したがって、この調査での援助交際の経験率は、
5/80=6.25%
と言う計算ができるわけです。
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かなり単純化して説明を試みましたが、正直に答えづらいアンケート内容でも、こういう調査方法を取ることで、実態に近い割合を出すことが出来ます。
あまり知られていない話かも知れませんが、援助交際の経験率という話題がニュースになったので取り上げてみました。
今回取り上げたような調査方法については、こちらの本の説明が詳しいです。