こんにちは。ユージーン(@Eugene_no2)です!
私は以前、適応障害で3ヶ月間休職し、復職したのち、すぐに転職を決意しました。
また、私の身近には、適応障害から会社を退職した人もいます。
今回は、適応障害からの退職、復職、転職それぞれのメリットとデメリットについて。
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03.適応障害の人への接し方
04.適応障害とうつ病の違い
05.自律神経失調症、心身症、適応障害の違い
06.適応障害チェックの4つのポイント
07.適応障害からの退職、転職、復職 ⇦今ココ
08.適応障害は社会不適応ではない!
09.適応障害の治療方法は?治療期間は?
10.小林悠TBS元アナが適応障害を告白
11.適応障害で労災認定は可能か?
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目次
復職、転職、退職それぞれの道
私は適応障害で会社を3ヶ月近く休職していました。
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適応障害で休職し、体調が良くなった先の道として、
- 元いた職場への復職
- 異なる職場への転職
- 就職先を決めずに退職
といった選択肢があり得ます。
しかし、その中で最も優先すべき選択肢は、元いた職場への復職です。
なぜかというと、このあとそれぞれ詳しく解説しますが、復職が最もメリットが大きいからなんです。
実際、多くの心療内科医も、特別な事情がない限り、復職を推奨しています。
どうしても復職が叶わない場合、あるいは、復職のデメリットが大きすぎる場合に、転職あるいは退職という道がある、と考えたほうが良いでしょう。
それぞれのメリット・デメリットまとめ
最初に、復職、転職、退職それぞれのメリット・デメリットをまとめると次のようになります。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
復職 | ||
転職 |
|
|
退職 |
では、ここからそれぞれについて、詳しく解説します。
復職のメリット
まずは、最も優先すべき選択肢である、元いた職場への復職のメリットについて。
慣れている職場に戻ることが出来る
休職期間が終わり、さあ仕事を始めようという段階では、体調は良くなっているとはいえ、基本的には体力が落ちている状態です。
いきなり元通りのパフォーマンスが出来るなんてことはありません。
最初は体と頭を、徐々に仕事に慣らしていくことが重要です。
そんな体力が落ちている状態で、全く新しい環境、全く新しい仕事に取り組めば、想像以上に大きなストレスを抱えることになってしまいます。
だから最初は、慣れている職場で、慣れている仕事から始めるのがベストなんです。
復職後の環境に配慮してもらえる
会社が復帰のバックアップに積極的で、復職後の環境に配慮してもらえる場合は、非常に大きなメリットとなります。
私は適応障害による休職後、元いた職場に復職しましたが、復職後3ヶ月ほどの間は勤務制限がかけられました。
つまり、3ヶ月間は、残業不可、休日出勤不可、出張不可という指示が、産業医から人事部を通じて、現場に下されたのです。
また、業務量だけでなく、仕事の内容についても心理的負担の少ないものを優先するなど、十分な配慮をしてもらえたのです。
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また、会社によっては、適応障害になった原因が、職場の人間関係であることが明白な場合には、部署やチームを変えて復帰させるなどの配慮が行われるケースもあるようです。
繰り返しになりますが、休職明けはどうしても体力が戻らないので、なるべくストレスが少ない状態でのスロースタートが肝心です。
会社側がそれを理解し、復帰をサポートしてくれるメリットは計り知れません。
復職のデメリット
一方で復職にもデメリットはあります。
環境が変わらない場合、再発の恐れ
既に書いたように、会社側が積極的にサポート(配慮)してくれる場合には非常に大きなメリットになります。
しかし、中にはメンタルヘルスに対する理解が乏しく、復職者への配慮が全く得られないような会社もあるようです。
適応障害というのは、単なる疲労ではなく、ストレスが原因となって生じる病気です。
つまり、仕事が原因で適応障害になり、休職に至った場合は、その職場にストレスの原因があったわけです。
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それなのに、復職後すぐに、まったく同じ環境に戻されれば、すぐに再発してしまうことは目に見えています。
これは非常に残念なのですが、せっかく体力が戻って復職できたのに、数日の間に再発し、再び休職に至ってしまうケースも少なくないようです。
転職のメリット
さて、続いて転職のメリットについて。
新しい環境で心機一転取り組める
適応障害で休職してから転職するメリットは、まず何と言っても心機一転できることです。
適応障害は、環境変化によるストレスが原因となって起こるものですから、環境を変えるというのは、決して悪いことではない選択です。
特に、仕事の内容よりも、社内の人間関係によるストレスが原因で適応障害となった場合には、会社側が配慮して異動でもさせてくれない限りは、ストレスの原因が消えないこともあります。
そういった場合には、転職も選択肢として、検討したほうが良さそうです。
転職活動の時間が十分にある
休職中というのは、言うまでもなくオフなので、自分で予定を入れない限りは、やることがありません。
もちろん、休職初期は、気分の落ち込みが激しかったり、体調が優れなかったりして、それどころではないはずです。
しかし、復帰が近づいてきた頃には、体力・気力ともに戻ってきて、復帰に向けたリハビリをこなしたり、積極的に外出もできるようになります。
つまり、休職中に転職活動を行うことも、不可能ではないはずです。
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もちろん倫理的には、体調を崩して会社を休んでいるのに、その間に行う転職活動など、推奨されるべきものではないと思いますが、体力・気力が戻ってくれば、転職活動を行うだけの時間があるのは事実です。
転職のデメリット
さて、一方で休職から転職するには、いくつかのデメリットもあります。
新しい環境に対応する負荷が高い
復職のメリットのところでも書いた通り、本来は慣れている仕事から少しずつ、スロースタートするのが望ましいです。
しかし、転職した場合は、全く新しい環境で、全く新しい仕事でスタートしなければなりません。
それに、適応障害で休職していたことは、転職先には伝えない、あるいは既に完治して問題ない、と伝えているはずですから、会社側が何か配慮をしてくれることは無いはずです。
つまり、いきなりのフルスタートなんです。
ただでさえ慣れない環境と仕事で、フルスタートするのは、休職の明けの体にはもの凄く大きなストレスになるはずです。
下手をすれば、再び体調を崩すことにもなりかねません。
休職期間が長い場合、転職先にバレる可能性
適応障害で休職してから転職をする場合、休職していたことを隠して、転職活動をする人が多いと思います。
しかし、これも注意が必要です。
転職が内定すると、前職の源泉徴収票の提出を求められる場合があります。
その際、特に休職期間中に会社からの手当がなかった場合には、収入が減っている事実に気づかれる可能性があります。
もしその理由を問われた場合、休職していたことを打ち明けざるを得なくなるでしょう。
(休職の理由については源泉徴収票からは分からないので、休職理由を偽ることも出来ますけどね。)
いずれにしても、休職の事実を隠していたことが分かれば、最悪の場合内定取り消し、少なくとも転職先の心象は悪くするでしょう。
一概に何ヶ月休職したらバレるとは言えませんが、休職期間が長くなるほど、気づかれる可能性は高くなるはずです。
退職のメリット
ここからは、退職についてです。まずはメリットについて。
体と心を休めることに集中できる
適応障害の治療で最も大事なことは、仕事のことを一切考えずに、心をリフレッシュすることです。
しかし、中にはどうしても仕事のことが頭を離れない、復帰することを考えると気分が憂うつになる、といったケースもあります。
会社を退職してしまえば、会社のことや仕事のことを完全に考える必要が無くなるので、気分的に楽になるかも知れません。
ただし、本当に適応障害であれば、数か月間の休養を取れば、仕事に対する意欲も沸いてくるはずですので、早々に退職を決断するのは、全くオススメできません。
ちなみに、数か月間休んでも気力が戻らない場合は、適応障害よりもうつ病まで進行している疑いがありますので、心療内科(精神科)の主治医に相談してください。
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というか、主治医も気づくはず。もし気づかないなら、十分な知識を持たない、ハズレ医師の可能性があります。
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退職のデメリット
最後は、退職のデメリットについて。
経済的に苦しくなる
これは言うまでもありませんが、経済的に苦しくなります。
特に、会社から休職手当が出ている場合は、休職手当から傷病手当金に変更になり、もらえる額はグンと下がるはず。
また、国民健康保険料や、住民税なども自分で支払うことになります。
家族や親せきに頼ることが出来る、切り崩しできる十分な貯金があるなら別ですが、お金の苦しさが逆にストレスになってしまうケースもあるので、注意が必要です。
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再就職時の職歴に空白期間が生まれる
いずれ体調が回復し、また働き始めるときには履歴書を書くことになりますが、退職してしまえば、当然ながら職歴に空白期間が生じてしまいます。
育児に専念していたなど、それらしい理由が言えればOKですが、それが難しい場合には、再就職時の一つのハードルになり兼ねません。
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まとめ
今回は、適応障害で休職してからの、復職、転職、休職というそれぞれの選択肢について、メリット・デメリットをまとめてきました。
最後にもう一度、メリット・デメリットについてまとめておきます。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
復職 | ||
転職 |
|
|
退職 |
繰り返しになりますが、適応障害からスムーズに復帰するためには、まずは徐々に仕事に慣らすことのできる、元いた職場への復職が最もオススメできる選択肢であることを、最後に強調しておきます!
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