【働き方図鑑】#001 仕事を手段として選ぶ!季節でワークライフバランスを取るスキー選手

※【働き方図鑑】では、多様な働き方やワークライフバランスを実現する人、ビジョンをもって幸せに働く人を取り上げていきます。
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今回取り上げるのは、アルペンスキー選手、萩野真由子さん。
萩野さんは、とてもユニークな働き方で、ワークスタイルバランスを実現している一人です。

ユニークなワークライフバランス

一口にワークライフバランスといっても、その考え方は多様です。
一般的なのは、1日に働く時間を少なくする事で、プライベートの時間を多く取るという考え方。
ノー残業デー、定時勤務、時短勤務、週休3日制、在宅勤務などがあります。
一方で、場所や時間に自由度を設けるという考え方もあります。
リモートワーク(テレワーク)や、フレックスタイム制などです。
これらの制度は、短期的にワークライフバランスを実現するものですが、一方でワークライフバランスは人生全体で取るべき、という意見もあります。
つまり、若い時はワークに偏っても、人生の後半でライフが充実する事で、バランスを取るというものです。
しかし、萩野さんのワークスタイルは、そのどれにも当てはまりません。
年間でワークライフバランスを取る、という非常に珍しいものです。
荻野さんは、スキープレイヤーですから、12月から3月の4カ月間は、競技スキーヤーとして各地の大会に参加するので、その間は競技活動(ライフ)に集中します。
その代わり、残りの8ヶ月間はワークに当て、派遣のエンジニアとして、出来るだけ稼ぐのです。
このようなシーズンによって、ワークとライフのウエイトを大きく変えて、1年間を通じたワークライフバランスを実現しているのです。
このようなバランスの取り方は、競技だけでは食べていけないスポーツ選手には、決して珍しくない働き方かも知れません。
スポーツ選手でなくとも、年の半分は漁に出ずっぱりで、残りは働かない、みたいな季節労働の漁師なんかも、同じタイプと言えるかも知れません。
また、私はもう一人、面白いワークスタイルの方に出会った事があります。
その方は、名前を失念してしまったので仮名Aさんとしますが、当時北海道在住の方。
バイクとスノーボードが大好きで、夏はバイクで北海道中を駆け巡り、冬はひたすらスノーボードを楽しんでいました。
その代わり、春と秋は遊ぶことなく、働きづめ。春は農作業、秋は鮭の解体が主だそうです。
荻野さんやAさんの働き方は、年間でワークライフバランスを実現する、という側面もありますが、もう一つ、仕事を手段としている側面が非常に強いのが特徴的だと思います。

手段と目的

世の中には仕事自体を目的にして働いている人が多くいます。
仕事自体を目的にして、というのは、「好きだから、やりたい事があるから、その仕事をしている」、というような事。
話が飛びますが、ACミランで活躍する本田圭佑選手には、サッカー選手以外に、経営者という顔があります。
ソルティーロ」というサッカースクールを経営していて、2018年のロシアW杯までに300校を目標にしているらしいです。
本人も言っていますが、サッカースクールは儲かるビジネスではありません。
儲からないなら、あれほど世界で活躍するスターがわざわざやる必要はありません。
でも彼は、「サッカーを通じて、夢を持つことの大切さを伝えたい」というビジョン・成し遂げたいことがあるから、信念を持って、サッカースクールビジネスに取り組んでいるのです。
本田圭佑選手ほどのビジョンを持っていなかったとしても、好きだから、または、やりたい事だから今の仕事を選んでいる、と言う人は大勢いるはずです。
それに対して、先ほど取り上げた荻野さんやAさんは、好きだから派遣エンジニアを選んでいる訳でも、好きだから鮭を解体してイクラを取り出してる訳でもありません。
スキーやバイクなどがやりたい事が別にあって、それを実現するための手段として、仕事を選んでいるのです。
私は基本的には、やりたい事を仕事にするべきだと考えていますが、やりたい事が仕事になり得ない(生活出来ない)場合は、荻野さんやAさんのように、手段と割り切って仕事を選ぶというのも一つの選択肢ではないかと思います。
ユージーンでした。