こんにちは。ユージーン(@Eugene_no2)です!
前回の記事(前編)では、経営戦略などによく使われるPEST分析のフレームを使って、就活やキャリアを取り巻く環境について整理しました。
続いてこのページでは後編として、更に一歩踏み出して、これからの時代、就活やキャリアデザインについて、どんな戦略を取っていくべきなのか、考察してみたいと思います。(あくまで個人的見解ですよ)
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転職を視野に入れないのは、危険すぎる
前編の中で、人口減少、国内の経済は低成長、終身雇用や年功序列の崩壊といった環境変化について挙げました。
ここから今後の就活やキャリアを考える上での1つ目のポイントは、転職を視野に入れないのは、危険すぎるということです。
そもそも会社は50年も続かない
わたしたちは平均して、大学を卒業してから40年、50年と働くことになります。
しかし、そもそも会社が40年も50年も続くことって、かなりレアなことです。
国税庁の調査では、会社の30年生存率は、0.021%。ですがこれは、既に30年経過してのデータですから、日本の経済成長が止まり、かつこれだけ変化の激しい時代ですから、これからの時代は当然もっと低く見積もるべきですね。
つまり、転職を視野に入れずに働いていたら、あるとき突然会社が倒産し、その会社でしか役に立たないスキルしか持っていなかったら、あなたはたぶん、路頭に迷うことになります。
長年勤めても給料は増えない
高度成長の時代にあっては、その会社に長く勤めていれば、出世し、徐々に給料が増えていく可能性も高かった。
でも、今は違います。出世して上のポストにつけば、当然給料は上がりますが、そもそも会社の成長が止まるので、ポストが新設されず、しかも、現在の40代の第二次ベビーブーム世代が上に詰まってしまい、それより若い世代はなかなか昇進できなくなります。
これからの時代は、長年同じ会社に勤めていても、給料は増えていかないのです。
だから、就活やキャリアを考える上で転職を視野に入れないのは、マジで危険すぎるんです。
就活はキャリアの入口でしかない
就活は、長い長いキャリアの入口でしかないということ。 つまり、これからの時代は、就活においても「転職」を意識すべきでしょう。
具体的には、企業選びの中に、「転職しやすいかどうか」という軸を入れることです。
それが全てではないですが、他社や他の業界でも通用する人材になれるかどうか、というのは重要なポイントです。
このあたりは、こちらの記事に詳しく書いていますので、ぜひどうぞ。
関連記事:転職によって理想のキャリアを築くために必要な考え方とは?
就活がキャリアの入口でしかないということは、言い換えれば、働いていく限り、自分のキャリアは自分で開拓し続けていく必要がある、ということでもありますね。
「誰でもできる仕事」は奪われる
前編の中で、人口減少、外国人労働者の増加、デジタル化・AIの台頭といった環境変化について書きました。
ここから今後の就活やキャリアを考える上での2つ目のポイントは、「誰でもできる仕事は稼げなくなる」ということです。
労働力不足を背景に、外国人の受入れや機械化・デジタル化が進む
人口が減少に転じた日本では、今後ますます労働力不足が進んでいきます。
その労働力不足を補うために、低賃金の外国人労働者を受け入れたり、人の代わりに機械を導入する、デジタル化を進める、といった動きが加速していくことは容易に想像ができます。
その結果として起こりえることは、誰でもできるような単純作業や、標準化(=マニュアル化)ができるような仕事は、奪われていくということです。
単純作業や標準化できる仕事の価値(対価)は下がっていく
ファーストフードチェーンの店員は既に結構外国人が多いですよね。それはなぜかと言えば、オペレーションがマニュアル化しやすいからです。
また、コンビニやスーパーにセルフレジが増えれば、レジの店員は不要になります。
自動運転技術がもう少し進化すれば、タクシー運転手だって要らなくなる可能性があります。
書類を見ながら手入力しているような事務員さんは、デジタルが導入されれば必要なくなりますよね。
つまり、単純作業や標準化できる仕事に対する対価は、今後低くなっていくということ。
そういう仕事では稼げない時代が来る、ということです。
人間にしかできない仕事の価値(対価)は高まっていく
逆に、標準化が難しい仕事は、安い労働力やデジタルに任せることが出来ないので、相対的に仕事の価値は高まります。
例えば、エンターテインメントのように、人間の感情を動かすコンテンツを作るような仕事は、まだまだAIが進化したところで人間には敵いません。
少し本質的なことを言うと、機械はルールが決まっている中での最適解を見つけるのは得意です。だから、囲碁や将棋で、プロ棋士が負けたりすることもあるわけですね。
でも、逆にルールのない中で、今までの世の中にないものを生み出すのは、人間にしか出来ません。
例えば、新しい遊園地に設置する今までにないアトラクションを、機械が考え出すことはできないのです。
他には、複雑な事象の中から本質を見つけ出すとか、人間の個性を理解して組織をマネジメントする、なんてのもまだまだ機械には代わりえないでしょう。
少し漠然としていますが、そういう人間にしかできない仕事が出来る人こそが稼げる時代になっていくと思います。
プロセスや時間より成果で評価される時代へ
前編の中で、働き方改革、ワークライフバランス、リモートワークといった環境変化についても書きました。
ここから今後の就活やキャリアを考える上での3つ目のポイントは、「プロセスよりも成果で評価される時代になる」ということです。
働き方改革が進むと、成果主義を促進する?
わたしはこれからの時代、人の評価は「働いた時間(時給、日給、月給)」から「その人が出した成果(実力)」にシフトしていくと考えています。
なぜかというと、「働き方改革」を実現するためには、社員をどう「評価」するか?が重要な問題になってくるからです。
働き方改革には色んな側面がありますが、例えばリモートワークや在宅勤務。
それによって、会議も無いのに無駄に出勤する必要もなくなりますし、子供の面倒を見ながら仕事をするなんてことも出来るようになります。
しかし、働く社員の自由度が高まるということは、その分マネジメント側として管理が難しくなることを意味しています。
リモートワークや在宅で実際に働いた時間というのは、自己申告でしか把握できません。
結局のところ、社員が自由に効率よく働ける環境で、社員の仕事を正当に評価するためには、成果主義を導入することになっていくはずです。
関連記事:働き方改革の弊害とは?
ワークワイフバランスを実現できるのは、実力がある人だけ
プロセスや時間ではなく、成果で評価されるというのは、シビアな世界です。
もちろん成果を出せば高い収入も得られますが、成果を出せなければ、生活だって苦しくなりますからね。
そう考えると、社会全体として、働き方改革やワークライフバランスを追い求める動きは今後も進んでいくでしょうけど、実際に追い求めるワークライフバランスを実現できるのは、仕事で高い成果を出せる実力のある人だけです。
仕事ができない人、求められる成果を挙げらない人は、ワークライフバランスどころでは無くなるでしょう。
新卒で求めるべきは、働き方より成長
では、そのような社会で十分に稼いだり、ワークライフバランスを実現するためには何が必要でしょうか?
まだ社会に出ていない就活生の立場で考えると、少しでも早く、自分のビジネススキルを高めることが重要でしょう。
ハッキリ言って、最初から働き方とか、ワークライフバランスとか、求めている場合じゃないと思います。
終身雇用の時代なら、そういう「働きやすい会社」を求めるのも正解かも知れませんが、前の章でも書いたように、転職が当たり前の時代ですから、1社目は成長優先でビジネススキルを高められる企業で修行し、転職して2社目以降で、自分が求める働き方やワークライフバランスを追求していくほうが、得策だと思います。
関連記事1:一般職でワークライフバランスを実現したい学生に伝えたいキャリアの話
関連記事2:転職によって理想のキャリアを築くために必要な考え方とは?
まとめ:これからの時代の就活戦略・キャリア戦略は?
というわけで、今回はこれからの時代に起こりうる環境分析を踏まえ、これからの時代の就活戦略・キャリア戦略について考察してみました。
- 転職を視野に入れないのは、危険すぎる
- 「誰でもできる仕事」は奪われる
- プロセスや時間より成果で評価される時代へ
この記事で考察したことを踏まえると、これからの時代は良くも悪くも、収入や働き方の格差が広がっていくのではないかと思います。
仕事ができる人はどんどん成果を挙げ、自分でキャリアを開拓し、追い求める収入や働き方を手に入れていくことが出来る一方で、仕事ができない人は、それほど稼げなかったり仕事を奪われたり、スキルがないので良い条件での転職も難しく、ワークライフバランスどころではなく、まず目の前の生活・・・という状況に陥ってしまうかも知れません。
キャリアの戦略とは、すなわち「どう生きていくか」という人生にも大きく関わってくる話です。
ぜひ、しっかり戦略的に考えていきましょう~!この記事が参考になったなら嬉しいです!