こんにちは。ユージーン(@Eugene_no2)です!
会社に電車で通勤している人のほとんどは、当たり前のように、定期券を買っていると思います。
でも、本当に定期券を買うのが得なのか?どれくらい得してるのか? 気になったので検証してみました。(2016年5月時点での検証)
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目次
定期券はどれだけ得なのか?検証方法
今回の検証方法は次の通りです。
- まず、主要都市、主要路線から適当な区間をピックアップして、定期代を調べます。
- 次に、その区間を、定期券なしで乗車した場合の普通運賃を調べます。
- 最後に、1の定期代を、2の運賃で割り算して、1か月のうち何回(何日)乗車すれば、定期代の元が取れるかを計算します。
例えば、週休2日 で祝日がない月の場合、21日~22日、通勤することになりますから、だいたい20日以内で元が取れれば、定期券のほうが得になるということですね。
今回は、東京、名古屋、大阪の3都市、計26路線で検証してみました。
東京で定期券が得なのか、検証してみた
東京では、JR東日本(中央線、山手線)、東京メトロ(銀座線、東西線)、都営地下鉄(大江戸線、浅草線)、東急電鉄(田園都市線、東横線)、小田急電鉄(小田原線)、京王電鉄(京王線、井の頭線)の11路線で検証してみました。
まずは、普通運賃と、定期代を検索。
検証区間 | 普通運賃 |
定期代 1ヶ月 |
定期代 3ヶ月 |
定期代 6ヶ月 |
---|---|---|---|---|
東京~立川(JR中央線) | 637円 | 18660円 | 53180円 | 91510円 |
新宿~品川(JR山手線) | 194円 | 5820円 | 16580円 | 27920円 |
渋谷~上野(東京メトロ銀座線) | 195円 | 8160円 | 23260円 | 44070円 |
中野~飯田橋(東京メトロ東西線) | 195円 | 7320円 | 20870円 | 39530円 |
練馬~六本木(都営大江戸線) | 267円 | 10590円 | 30190円 | 57190円 |
新橋~押上(都営浅草線) | 216円 | 8860円 | 25260円 | 47850円 |
渋谷~二子玉川(東急田園都市線) | 195円 | 7390円 | 21070円 | 39910円 |
渋谷~日吉(東急東横線) | 216円 | 8130円 | 23180円 | 43910円 |
新宿~新百合ヶ丘(小田急小田原線) | 308円 | 10820円 | 30840円 | 58430円 |
新宿~京王八王子(京王線) | 360円 | 13500円 | 38480円 | 72900円 |
渋谷~明大前(京王井の頭線) | 133円 | 4990円 | 14230円 | 26950円 |
続いて、1日その区間を1往復するとして、普通運賃で1ヶ月のうち何日乗車すれば、元が取れるのか、損益分岐日数を計算してみました。
検証区間 |
損益分岐 1ヶ月 |
損益分岐 3ヶ月 |
損益分岐 6ヶ月 |
---|---|---|---|
東京~立川(JR中央線) | 15日 | 14日 | 12日 |
新宿~品川(JR山手線) | 15日 | 15日 | 12日 |
渋谷~上野(東京メトロ銀座線) | 21日 | 20日 | 19日 |
中野~飯田橋(東京メトロ東西線) | 19日 | 18日 | 17日 |
練馬~六本木(都営大江戸線) | 20日 | 19日 | 18日 |
新橋~押上(都営浅草線) | 21日 | 20日 | 19日 |
渋谷~二子玉川(東急田園都市線) | 19日 | 19日 | 18日 |
渋谷~日吉(東急東横線) | 19日 | 18日 | 17日 |
新宿~新百合ヶ丘(小田急小田原線) | 18日 | 17日 | 16日 |
新宿~京王八王子(京王線) | 19日 | 18日 | 17日 |
渋谷~明大前(京王井の頭線) | 19日 | 18日 | 17日 |
これだけでも、いくつか面白いことが見えてきましたよ。
JRの定期代はお得、一方で東京メトロや都営地下鉄は…
まず、JR東日本の定期代はかなりお得だということが分かりますね。
6ヶ月定期の場合、月に12日も往復で乗車すれば、元が取れる計算です。割高な1ヶ月定期でも15日で元が取れます。
その一方で、東京メトロや都営地下鉄は、今回検証した区間では、比較的元が取りにくい路線であることが分かりました。
例えば渋谷~上野間(銀座線)の1ヶ月定期にいたっては、21日乗車しないと、元が取れない計算ですから。
それはつまり、祝日や会社に行かない日が数日あっただけで、「定期券を買わないほうが得だった」という事態が起こるということですね。
同じ鉄道会社や路線でも、お得度合いが変わることも
また、同じ鉄道会社や路線でも、区間によって、損益分岐日数が変わる、つまりお得度合いが変わるケースも見られます。
例えば、東京メトロの1ヶ月定期の場合、中野~飯田橋は19日で元が取れますが、渋谷~上野では21日乗車しないと元が取れないようです。
それに対して面白いことに、京王線は、区間を変えてもお得度合いがほとんど変化しないようですね。
試しにいくつか別の区間でも、普通運賃と定期代の比率を出してみたら、ほぼ一定でした。
1ヶ月定期だと19日、3ヶ月定期だと18日、6ヶ月定期だと17日で基本的に元が取れるという計算が成り立つので、分かりやすいですね。
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大阪で定期券が得なのか、検証してみた
大阪では、JR(大阪環状線、東海道線)、大阪市営地下鉄(御堂筋線、堺筋線)、南海電鉄(南海線)、近鉄(南大阪線)、阪急(神戸線、宝塚線)、京阪電鉄(京阪本線)、阪堺(阪堺線)の10路線で検証してみました。
まずは、普通運賃と、定期代を検索。
検証区間 | 普通運賃 |
定期代 1ヶ月 |
定期代 3ヶ月 |
定期代 6ヶ月 |
---|---|---|---|---|
大阪~大阪城公園(JR大阪環状線) | 160円 | 4870円 | 13850円 | 23330円 |
新大阪~京都(JR東海道線) | 560円 | 16530円 | 47100円 | 79310円 |
新大阪~なかもず(地下鉄御堂筋線) | 370円 | 12160円 | 34660円 | 65670円 |
長堀橋~天下茶屋(地下鉄堺筋線) | 240円 | 9320円 | 26570円 | 50330円 |
難波~岸和田(南海電鉄南海線) | 490円 | 18770円 | 53500円 | 101360円 |
大阪阿部野橋~道明寺(近鉄南大阪線) | 350円 | 13370円 | 38110円 | 72200円 |
阪急梅田~神戸三宮(阪急神戸線) | 320円 | 12840円 | 36600円 | 69340円 |
阪急梅田~豊中(阪急宝塚線) | 220円 | 8340円 | 23770円 | 45040円 |
淀屋橋~枚方市(京阪本線) | 330円 | 13000円 | 37050円 | 70200円 |
新今宮駅前~住吉(阪堺電軌阪堺線) | 210円 | 8660円 | 24690円 | 46770円 |
新今宮駅前~浜寺駅前(阪堺電軌阪堺線) | 210円 | 9890円 | 28190円 | 53410円 |
続いて、損益分岐日数を計算します。
検証区間 |
損益分岐 1ヶ月 |
損益分岐 3ヶ月 |
損益分岐 6ヶ月 |
---|---|---|---|
大阪~大阪城公園(JR大阪環状線) | 16日 | 15日 | 13日 |
新大阪~京都(JR東海道線) | 15日 | 15日 | 12日 |
新大阪~なかもず(地下鉄御堂筋線) | 17日 | 16日 | 15日 |
長堀橋~天下茶屋(地下鉄堺筋線) | 20日 | 19日 | 18日 |
難波~岸和田(南海電鉄南海線) | 20日 | 19日 | 18日 |
大阪阿部野橋~道明寺(近鉄南大阪線) | 20日 | 19日 | 18日 |
阪急梅田~神戸三宮(阪急神戸線) | 21日 | 20日 | 19日 |
阪急梅田~豊中(阪急宝塚線) | 19日 | 19日 | 18日 |
淀屋橋~枚方市(京阪本線) | 20日 | 19日 | 18日 |
新今宮駅前~住吉(阪堺電軌阪堺線) | 21日 | 20日 | 19日 |
新今宮駅前~浜寺駅前(阪堺電軌阪堺線) | 24日 | 23日 | 22日 |
JRの定期代は大阪でも得だった
東京ではJRの定期代がかなりお得でしたが、大阪でも、やはり定期代はお得に設定されているようです。
東京同様に、1ヶ月定期なら15日程度、6ヶ月定期なら12日程度で、元を取ることが出来ますね。
JRは全国的に、私鉄に比べると、定期代がお得に設定されているのかも知れません。
阪堺線では、定期を買わないほうがお得な場合も?
阪堺線はちょっと特殊で、定期代は区間によって異なりますが、普通運賃は一律料金(210円)のため、長い区間になるほど、お得度合いが下がっていき、距離が長くなると、1ヶ月定期の場合、月に24日もの日数、往復で乗車しなければ、損益分岐を超えないという結果に。
こんなこともあるんですね。面白いなぁ。
ただし、阪堺線は路面電車のため運行速度が速くなく、しかも並行して走っている別路線もあるので、長い距離を乗る人は、ほとんどいないのではないかと思います。(当方、東京在住のため、実際の事情がよく分かりませんが…。)
名古屋で定期券が得なのか、検証してみた
名古屋では、JR(東海道線、関西本線)、名古屋市営地下鉄(東山線、桜通線)、名古屋臨海高速鉄道(あおなみ線)の5路線で検証してみました。
まずは、普通運賃と、定期代を検索。
検証区間 | 普通運賃 |
定期代 1ヶ月 |
定期代 3ヶ月 |
定期代 6ヶ月 |
---|---|---|---|---|
名古屋~大府(JR東海道本線) | 320円 | 9720円 | 27700円 | 46660円 |
名古屋~桑名(JR関西本線) | 350円 | 10050円 | 28640円 | 48210円 |
名古屋~藤が丘(市営地下鉄東山線) | 300円 | 11100円 | 31640円 | 59940円 |
名古屋~今池(市営地下鉄桜通線) | 240円 | 9370円 | 26710円 | 50600円 |
名古屋~金城ふ頭(名古屋臨海高速鉄道あおなみ線) | 350円 | 12960円 | 36940円 | 69990円 |
続いて、損益分岐日数を計算。
検証区間 |
損益分岐 1ヶ月 |
損益分岐 3ヶ月 |
損益分岐 6ヶ月 |
---|---|---|---|
名古屋~大府(JR東海道本線) | 16日 | 15日 | 13日 |
名古屋~桑名(JR関西本線) | 15日 | 14日 | 12日 |
名古屋~藤が丘(市営地下鉄東山線) | 19日 | 18日 | 17日 |
名古屋~今池(市営地下鉄桜通線) | 20日 | 19日 | 18日 |
名古屋~金城ふ頭(名古屋臨海高速鉄道あおなみ線) | 19日 | 18日 | 17日 |
JRの定期代は名古屋でもやっぱりお得だった
東京、大阪でも他社線よりもお得だったJRは、やはり名古屋でも安定にお得でした。
やっぱり1ヶ月定期の場合は15日程度、6ヶ月定期の場合は12日程度で元が取れるようです。
結局JRは私鉄に比べて、全体的にお得に設定されているのはほぼ間違いなさそうですね。
定期代は本当にお得なのか?まとめ
さて、今回の検証はここまで。今回分かったことをまとめると、
- JRはいずれのエリアにおいても、他社線に比べて、定期代はお得に設定されている。
- JR以外の路線は、概ね1ヶ月定期なら月に19〜21日、3ヶ月定期なら月に18〜20日、6ヶ月定期なら月に17〜19日程度で、元が取れる。
- 同じ鉄道会社や路線でも、区間によっては元が取れる日数が変わることがある。
という感じですね。
そして重要なのは、実際にその路線を使う頻度です。
通勤のために週に5日間、往復で利用すると、祝日がない場合で21日〜22日です。
これでも路線や区間、あるいは定期の期間によっては、損益分岐ギリギリです。
つまり、5月のように祝日が多かったり、夏休みなどまとめて休暇を取得したり、会社以外への直行直帰があったりすると、月の利用日数は減ることになります。
そうなると、定期を買わないほうが得になる人も、実際結構いるのではないでしょうか?
特に1ヶ月定期だと、損益分岐が20日や21日に設定されている区間も多いですからね。
もし気になる方は、ご自身の定期代が何日で損益分岐点を超えるのか、チェックしてみてはいかがでしょうか?