働き方改革の弊害は?働き方改革先進企業で働く会社員が感じる弊害

こんにちは。ユージーン(@Eugene_no2)です!

最近「働き方改革」という言葉を至るところで目にします。

働き方改革は必要だと思いますが、働き方改革の弊害については、あまり語られていないような気がしますね。

わたしが現在働いている会社は比較的、働き方改革に取り組んでいるほうだと思います。

在宅勤務の制度もあるし、男女問わず、子育てをしながら活躍している社員もたくさんいますし、会社全体に「早く帰ることは素晴らしい」という雰囲気も感じられます。

今回は、そういう会社で働いているからこそ感じる、働き方改革の弊害について書いてみようと思います。

家に仕事を持ち帰る人が増えるという弊害

私の働いているオフィスでは、夕方になるとどんどん人が居なくなっていきます。

16時台くらいから時短勤務の社員がどんどん帰り始め、17時になると、フロアからどんどん人が去っていきますね。

18時には6割くらい、19時には9割くらいの社員が帰っているイメージ。だから、きっと表向きはすごくクリーンな会社に見えるんじゃないでしょうか。

でも以前からそうだったわけではなく、近年、働き方改革やるぞ!早く帰れ!という号令が強くかかるようになって、変化したのです。

表向きは、働き方改革の成功例、として扱われるべき会社かも知れません。

でも実態はどうか?

時短勤務の社員を含めて、それなりに多くの人が退社したあとに、自宅などに持ち帰って仕事をしているんです。

例えばわたしと同じグループの子育て中の女性は、16時半に退社して、子供を保育園に迎えにいき、夕食を準備して、子供を寝かしつけるところまで終えて、そこからパソコンを開いて必ずメールをチェックし、必要であればそこからしばらく仕事をしています。時には、日付を越えるくらいの時間にメールが入っていることも…。

確かに、そうやって子育てと仕事の両立が出来ている、という点では、それでも良いのかも知れないけど、働き方改革と胸を張って言えるものではないと思います。

会社全体に「早く帰ろう」という雰囲気があるので、遅くまで残っているとオフィスの居心地が悪いんですよね。単純に空調が切れるから、というのもありますが。

だから、子育て中じゃなくても、いったん家に帰ってご飯食べてから、深夜まで家や自宅近くのカフェで仕事をしている人も割といる。

これこそ、本当に時間をスライドしただけで、働き方改革になどなっていない。

「早く帰ることをよしとする」という空気は大切ですが、早く帰ることが目的になってしまうと、働き方改革が出来ているように見えて、実際には家に持ち帰って仕事をしているだけ、という弊害を生んでしまうんです。

また、「家で仕事をする」ってわたしもよくやりますけど結構難しくて、会社よりも集中力が切れやすく、仕事の効率が悪くなりがちです。

だから、家に仕事を持ち帰る人が多いということは、仕事の効率を落とすことにも繋がっていると感じることもあります。

これぞまさに働き方改革の弊害と言えそうです。

個人の働く時間を評価できない弊害

続いて個人の働き方が、上司や経営サイドから見えにくくなる、つまり、評価や給与の決め方が難しくなるという弊害があります。

前の章で書いた通り、わたしの勤める会社では、働き方改革を進める一方で、良くも悪くも、実態としては家への仕事の持ち帰りが進んでいます。

じゃあ、その持ち帰って家で仕事をしている時間を、どのように勤務時間として扱うのか、上司がどう管理するのか、というのは非常に難しい問題です。

実際には家で仕事をしていた場合でも、多少の時間であれば、特に申告などはしないパターンが多いような気がします。つまりは、サービス残業に近い状態とも言えます。

丸一日、在宅勤務の場合は、事前に申請して、その日に取り組む仕事の予定と、実際の成果を報告することで、ある程度管理できます。

しかし、「家に帰ったあとに1時間、パソコン開いて仕事していた」なんてものを、いちいち時間や内容を上司が把握するなんて、ほぼ不可能に近い。

パソコン側で起動時間などを記録するとかも出来るかも知れませんが、子供が泣き出してしばらくパソコンを離れてあやしていた、あるいは起動だけしておいて仕事はしない、なんていうズルだって出来てしまう。

いずれにしても、職場以外で仕事をする時間が多くなる、つまり直接上司や周囲のメンバーの目が届かなくなるに連れて、今の評価システムは合っていない。

そこに生まれる弊害は、今後どんどん増えていくでしょう。

まぁ、今までも、会社に居た=働いていたと、認められるわけではないんですけどね。会社に居てもサボっているというのも、あり得るわけなんで。

「表向きには見えない働きぶり」をどう評価するか、というのが、働き方改革を進める上での大事なポイントになってくると思います。

忙しい人に仕事が集中する弊害

働き方改革を進めるとき、必ず「個人の事情に合わせた働き方の実現」という点に注目が集まります。

分かりやすく言えば、子育てや介護と、仕事がきちんと両立できる人を増やす、ということですね。

つまり、働き方改革を進めようとすると、そういう人が活躍できるように、時短勤務や在宅勤務などの制度が整えられたり、そういう人に過度な仕事の負荷がかからないように、会社全体で配慮が行われたりするわけです。

もちろん、それ自体は悪いことでも何でもなく、むしろ素晴らしいことですし、そういう人がピックアップされて、働き方改革が進んでいる、と豪語することも出来てしまう。

しかし、ここにも弊害があります。

制度を整えたり、特定の人の仕事量に配慮をしたとしても、会社全体の仕事量が変わりません。

つまり、何が起きるかというと、一部の人の働き方改革が実現する代わりに、そうではない一部の人に仕事が集中し、その人たちだけを見れば、むしろ働き方は“改悪”されているとも言えます。

わたしの周りについて感覚的に言うと、子育て中の女性は比較的、働き方改革が進んでいる一方で、独身男女や、子育てや家事に参加意欲の低い男性は、働き方”改悪”が起きているんじゃないか、という人も多い。

NHKなどの特集番組で、子育てと仕事を両立させている女性がピックアップされ、さも成功事例であるかのように取り上げられたりしますが、それってまさに「木を見て森を見ず」だなぁと感じます。

一見、働き方改革が進んでいるように見える企業でも、このような弊害の生まれているケースは少なくないんじゃないですかね。

働き方改革の弊害の原因は、仕事の全体量が変わらないこと

ここまで、自分自身が働き方改革先進企業(?)で働く身として、感じている働き方改革の弊害について書いてきました。

  • オフィスでの働き方改革が進む一方で、自宅への仕事の持ち帰りが増えている
  • オフィス以外での仕事をしていた時間をきちんと管理・評価できない
  • 働き方改革が実現する人がいる一方で、働き方”改悪”のあおりを食らう人がいる

なぜ、このような弊害が起きてしまうのか。その一番大きな原因は、仕事の全体量が変わらないという点に尽きるのではないかと。

働き方改革と銘打って、いろんな制度を用意するのは比較的簡単ですが、仕事量が変わっていなければ、どこかに歪みが生じるのです。

オフィスで働く時間が短くしようとすれば、自宅で仕事をする時間が増える。一部の人の働く時間を短くしようとすれば、他の人の働く時間が長くなる。自宅で仕事をする時間が増えれば、上司の管理が難しくなる。

考えれば、分かることですね。

働き方改革を進めようとするなら、まず最初に取り組まなければいけないのは、会社全体の(一人当たりの)仕事量を減らすことです。

  • 仕事の進め方を見直して無駄な仕事を排除する
  • 機械化やシステム化を進めて、社員がやるべき仕事の量を減らす
  • 社員(契約社員や派遣社員を含む)の数を増やす
  • 教育によって、社員の仕事レベルやスピードを向上させる

つまり、効率化、自動化、合理化などを進めて、一人当たりが行うべき仕事量(時間)を減らすことが先決です。

そうして生まれた余剰分を、早く帰る、都合に合わせて働くことに振り分けていけば、弊害が生まれることなく、働き方改革が進んでいくんじゃないかと、思います。

「働き方改革」を実行する上で、制度を整えるだけでは、必ず弊害が生まれてしまう。

働き方改革を実現させたかったら、まず働き方を変えられるだけの土壌を作る必要があるということを、伝えたいなと思います。